甲種4類

【甲種4類】消防設備士試験の完全ロードマップ|全30記事で合格を目指す

甲種4類、全範囲をこの1ページから

消防設備士 甲種4類(通称「甲4」)の試験範囲を全30記事でカバーしました。

この記事は、その全記事をおすすめの学習順に並べたロードマップです。上から順番に読み進めていけば、筆記試験も実技試験(鑑別等・製図)も対応できる知識が身につきます。

甲種4類の試験構成

まず、試験で「何がどれだけ出るか」を把握しておきましょう。

甲種4類の試験構成
筆記試験(四肢択一)
法令共通:8問
法令類別:7問
電気の基礎知識:10問
構造・機能・工事整備:20問
計45問
実技試験
鑑別等試験:5問
写真・イラストから
名称や用途を答える
製図試験:2問
系統図・平面図を描く
合格基準
筆記:各科目40%以上
かつ全体で60%以上
実技:60%以上

最大のポイントは「構造・機能・工事整備」が20問で最多ということ。ここを得意にすれば合格がグッと近づきます。

また、甲種は乙種にはない製図試験があります。感知器の配置や配線を図面上で描く実践力が求められるので、しっかり対策しましょう。

おすすめの学習順序

Step 1|電気の基礎知識(5記事)
まず電気の土台を固める ── 自火報の理解に直結
Step 2|構造・機能(13記事)
自火報のシステムと各機器を学ぶ ── 出題20問の土台
Step 3|法令類別(6記事)
設置基準を学ぶ ── 機器を知った後なら理解しやすい
Step 4|工事・整備(4記事)
配線工事・試験方法・回路計算 ── 実技にも直結
Step 5|製図(2記事)
甲種限定の実技対策 ── 全知識を図面で統合する

「法令から始めるべきでは?」と思うかもしれませんが、自火報のシステムを知らずに設置基準を学んでもイメージが湧きません。さらに、自火報の仕組みを理解するには電気の基礎が不可欠です。電気→構造→法令→工事→製図の順で、知識を積み上げていくのが最も効率的です。

Step 1:電気の基礎知識(5記事)

自火報は電気で動くシステムです。回路計算や計測器の問題は筆記10問を占め、構造の理解にも直結します。ここを飛ばすと後半で苦労するので、まずしっかり固めましょう。

  1. オームの法則と合成抵抗
    ── V=IR。直列・並列回路の合成抵抗の計算。すべての電気計算の出発点
  2. 電力・電力量・ジュール熱
    ── P=VI、W=Pt、Q=I²Rt。ジュールとカロリーの変換も押さえる
  3. 交流回路の基礎
    ── 実効値・リアクタンス・インピーダンス・力率。交流特有の計算方法
  4. 電気計測器の基礎
    ── 電圧計・電流計の接続方法、回路計、絶縁抵抗計。鑑別試験でも出題
  5. 電磁気の基礎
    ── フレミングの法則・電磁誘導・変圧器・コンデンサ。感知器の動作原理に直結

Step 2:構造・機能(13記事)

試験の最重要科目(筆記20問+実技7問に直結)。自動火災報知設備(自火報)を中心に、ガス漏れ警報設備・火災通報装置まで学びます。

まずはシステム全体像

  1. 自火報のシステム全体像
    ── 構成機器6つと信号の流れ。P型・R型の違い。ここで全体の地図を掴む
  2. 受信機の種類と機能
    ── P型1級/2級/3級、R型、GP型、GR型。蓄積機能と区分鳴動
  3. 感知器の分類と全体像
    ── 熱・煙・炎の3タイプ。取付面の高さとの関係。全体の見取り図

感知器を種類別に学ぶ

  1. 差動式感知器
    ── スポット型(空気室・ダイヤフラム・リーク孔)と分布型(空気管式・熱電対式)
  2. 定温式感知器
    ── バイメタル式・公称作動温度の選び方(+20℃ルール)・感知線型
  3. 補償式・熱アナログ式感知器
    ── 差動式+定温式の二刀流(OR型)。熱複合式(AND型)との違い
  4. 光電式感知器
    ── 散乱光式(スポット型)と減光式(分離型)。種別と取付面の高さ
  5. イオン化式感知器・煙複合式
    ── Am-241によるイオン電流方式。光電式との検出特性の違い
  6. 炎感知器
    ── 赤外線式(CO₂共鳴放射4.3μm)と紫外線式。天井高制限なし

感知器以外の機器

  1. 発信機・地区音響装置・表示灯
    ── P型1級vs2級、音圧90dB/92dB、区分鳴動と一斉鳴動
  2. 中継器と配線の基礎
    ── 耐火配線(840℃30分)vs耐熱配線(380℃15分)。送り配線

関連設備

  1. ガス漏れ火災警報設備
    ── 半導体式・接触燃焼式検知器。都市ガスvsLPガスの設置位置の違い
  2. 消防機関へ通報する火災報知設備
    ── 火災通報装置の構成と動作。自火報連動と手動起動

Step 3:法令類別(6記事)

自火報やガス漏れ警報設備の設置基準に関する法令です。「どの建物に」「どこに」「何を」設置するかを学びます。

  1. 自火報の設置義務(施行令第21条)
    ── 面積不問・300㎡・500㎡・1000㎡の4段階。特定一階段等も要注意
  2. 警戒区域の設定方法
    ── 600㎡以下・50m以下・1フロアの3ルール。竪穴区画は別区域
  3. 感知器の設置基準
    ── 取付面の高さ制限、感知区域と梁のルール(0.4m/0.6m)、感知面積と必要個数
  4. 受信機・発信機・音響装置の設置基準
    ── 発信機の歩行距離50m以下、地区音響装置の水平距離25m以下
  5. ガス漏れ警報設備の設置基準(施行令第21条の2)
    ── 地下街・特定用途地階1,000㎡以上・温泉採取施設の3カテゴリ
  6. 通報設備の設置基準(施行令第23条)
    ── 設置義務3段階と電話免除。自火報連動義務の対象建物

Step 4:工事・整備(4記事)

自火報を「設置・維持管理する」ための実務知識。実技試験では試験方法や回路計算が頻出です。

  1. 自火報の工事方法
    ── 金属管・PF管・CD管の違い、曲げ半径6倍、D種接地100Ω
  2. 感知器の試験方法
    ── 加熱・加煙・減光試験。空気管式の5試験。作動時間の判定基準
  3. 受信機の点検と試験
    ── 同時作動試験(2回線)、予備電源試験(60分+10分)、火災復旧試験
  4. 回路計算
    ── 末端抵抗と監視電流、電圧降下(Vd=I×r)、共通線1本7回線以下

Step 5:製図(2記事)

甲種限定の実技科目。ここまでの知識をすべて使って、図面上で感知器の配置と配線を描きます。筆記・鑑別で十分な知識を付けてから取り組みましょう。

  1. 製図の基礎
    ── 図記号(差動式=空白・定温式=縦線・煙=S・炎=F)、系統図の読み方
  2. 製図の実践
    ── 警戒区域の設定→感知器の選定→個数計算→機器配置→配線の5ステップ

法令共通もチェックしよう

甲4の筆記試験には「法令共通」が8問出題されます。自火報に限らず、消防法全般の基本知識が問われる科目です。

以下の記事で対策できます。特に重要なものに「★」を付けています。

消防法の基本

消防用設備等の制度

防火管理・点検制度

消防設備士・検定制度

学習のコツ

最後に、甲4の勉強で意識するとよい3つのポイントをお伝えします。

コツ1|電気から始める
自火報は電気で動くシステムです。オームの法則や交流回路を理解してから構造に進むと、「なぜその仕組みなのか」がすんなり入ってきます
コツ2|製図を後回しにしない
製図は「全知識の総合問題」です。直前に詰め込むのではなく、Step 3まで終わったら早めに取りかかりましょう。手を動かすほど定着します。
コツ3|問題を必ず解く
各記事の末尾にまとめ問題があります。読んで終わりではなく、必ず問題を解いて理解度を確認しましょう。解けなかった問題は記事を読み返すサインです。

それでは、オームの法則と合成抵抗から学習をスタートしましょう。

-甲種4類