甲種4類/乙種4類

製図の基礎|図記号・凡例・系統図の読み方をわかりやすく解説

結論:製図は「図記号」「系統図」「平面図」の3つを攻略すればOK

結論から言います。

甲種4類の実技試験には「製図」が出題されます。これは乙種にはない、甲種だけの科目です。製図で問われる内容は大きく3つに分かれます。

製図で問われる3つの要素
図記号
感知器・受信機・配線の
記号を覚える
→ 製図の「文字」
系統図
受信機と各機器の
接続関係を示す図
→ 製図の「骨格」
平面図
建物の間取り上に
感知器・配線を描く
→ 製図の「完成形」

図記号を知らなければ図面が読めない。系統図がわからなければ配線の接続関係が理解できない。平面図が描けなければ試験に受からない。――この3つはセットです。

この記事では図記号と系統図の基礎を解説します。平面図の実践(感知器の配置・配線の描き方)は「製図の実践」の記事で詳しく扱います。

製図問題の出題パターン

まず、試験でどんな形で出題されるかを知っておきましょう。

よくある出題パターン

  • パターン①:建物の平面図が与えられ、「感知器の種類・個数・配線を記入せよ」
  • パターン②:系統図の一部が空欄で、「空欄に適切な機器や配線を記入せよ」
  • パターン③:完成した図面が与えられ、「誤りを指摘せよ」

どのパターンでも、図記号の意味がわからなければ手も足も出ません。まずは図記号を覚えることからスタートです。

図記号 ― 感知器の記号

自火報の製図で使う図記号は、JIS C 0303(構内電気設備の配線用図記号)に基づいています。

感知器の図記号の基本ルール

感知器の図記号は、丸い記号の中に感知器の種類を示す文字や記号を入れて表します。

感知器の図記号の読み方
①外側の形:○(丸)= 感知器を表す
②中の記号:感知器の種類(熱・煙・炎)
③添え字:種別(1種・2種など)や特記事項

熱感知器の図記号

感知器 図記号の特徴
差動式スポット型 ○の中に何も書かない(空白)
定温式スポット型 ○の中に縦線(|)
補償式スポット型 ○の中に二重丸(◎)
差動式分布型(空気管) ○の中に横の破線(---)
熱アナログ式 差動式・定温式の記号に「A」を添える

覚え方のコツ:差動式が「空白」、定温式が「縦線」。この2つを基本として覚えましょう。差動式は温度の「変化」で動くからシンプルな空白、定温式は「一定温度」で動くから境界線のイメージで縦線――と結びつけると覚えやすくなります。

煙感知器の図記号

感知器 図記号の特徴
光電式スポット型 ○の中に「S」(Smokeの頭文字)
光電式分離型 ○の中に「S」+横の矢印
イオン化式 ○の中に「I」(Ionizationの頭文字)
煙アナログ式 Sの記号に「A」を添える

覚え方のコツ:煙感知器は英語の頭文字が入ります。S = Smoke(煙)、I = Ionization(イオン化)。光電式分離型は送光部と受光部がペアなので矢印がつきます。

炎感知器の図記号

感知器 図記号の特徴
赤外線式 ○の中に「F」(Flameの頭文字)+「IR」
紫外線式 ○の中に「F」+「UV」

F = Flame(炎)に、IR(Infrared=赤外線)またはUV(Ultraviolet=紫外線)を添えます。

種別の表し方

感知器の種別(1種・2種・3種)は、図記号の右下に小さい数字で示します。

  • 光電式スポット型2種 → Sの右下に「2」
  • 定温式スポット型1種 → 縦線の右下に「1」
  • 特種の場合 → 「特」と表記

図記号 ― 感知器以外の機器

主な機器の図記号

機器 図記号の特徴
P型受信機 □(四角)の中に「P」
R型受信機 の中に「R」
発信機(P型1級) の中に「発」
地区音響装置(ベル) ベルの形(半円+縦線)
表示灯 (二重丸)に「赤」と添え書き
終端器(末端抵抗) 抵抗の記号(ジグザグ線)
中継器 △(三角)の中に「中」

覚え方のコツ:感知器は「○(丸)」、受信機・発信機は「□(四角)」、中継器は「△(三角)」。外側の形で機器の大分類がわかるしくみです。

図記号の外形まとめ

○(丸)→ 感知器
□(四角)→ 受信機・発信機
△(三角)→ 中継器
ベル形 → 地区音響装置

図記号 ― 配線の表記

配線の種類と表し方

製図では、配線を実線で描き、その横に配線の情報を書き添えます。

表記 意味
線の本数(斜め短線) 配線上の斜め短線の数=電線の本数。2本なら/が2本、3本なら3本
HIV 600V 二種ビニル絶縁電線(一般的な配線)
HP 耐熱電線(耐熱保護が必要な回線に使用)
FP 耐火電線(耐火保護が必要な回線に使用)
1.2 / 1.6 / 2.0 電線の太さ(mm)

配線の本数の意味

自火報の配線は最低2本(L線とC線)ですが、場所によって本数が増えます。

区間 本数
感知器間 2本(L線+C線)
発信機〜受信機 4本(応答線+電話線+表示灯線+共通線)※P型1級の場合
ベル〜受信機 2本(ベル線+共通線)
受信機の幹線部分 回線数に応じて増加(L線×回線数+C線+ベル線等)

配線本数の考え方:受信機から出発するときは本数が多く、分岐するごとに減っていく。幹線は太く、末端は細い――木の枝のようなイメージです。

系統図 ― 接続関係を示す設計図

系統図とは

系統図は、受信機を中心に各機器がどのように接続されているかを示す図です。建物の間取りとは関係なく、純粋に電気的な接続関係だけを描きます。

系統図のイメージ
P型1級受信機
├─ L1 ──── 感知器 ── 感知器 ── 終端器
├─ L2 ──── 感知器 ── 感知器 ── 終端器
├─ L3 ──── 感知器 ── 感知器 ── 終端器
├─ C(共通線)──────────────
├─ ベル線 ── ベル ── ベル ── ベル
├─ 表示灯線 ── 表示灯
└─ 発信機線 ── 発信機

系統図の読み方のポイント

  • L線(ライン):回線ごとに1本ずつ。L1、L2、L3…と番号がつく
  • C線(共通線):複数回線で共有する帰り線。P型1級は7回線以下で1本
  • 感知器の配列:同じ回線の感知器は送り配線(直列に順番につなぐ)で接続
  • 終端器の位置:各回線の一番末端に必ず1つ
  • ベル・発信機・表示灯:感知器回線とは別の線で接続

系統図で確認すること

系統図チェックリスト
☑ 各回線の末端に終端器があるか
共通線1本あたり7回線以下か(P型1級)
☑ 感知器は送り配線(一筆書き)になっているか
耐火配線・耐熱配線の区別が正しいか
☑ 発信機・ベル・表示灯が正しい線に接続されているか
☑ 配線の本数が正しいか

平面図の基礎 ― 建物上に機器を配置する

平面図とは

平面図は、建物の間取り(フロア図)の上に感知器・発信機・ベルなどの位置と配線経路を描いた図面です。系統図が「電気的な接続関係」を示すのに対し、平面図は「物理的な配置」を示します。

平面図に描く要素

  • 感知器の位置:部屋ごとに図記号で描く(種類・種別も明記)
  • 発信機・ベル・表示灯の位置:廊下や階段付近に配置
  • 配線の経路:機器間を線でつなぎ、本数を斜め短線で表示
  • 警戒区域の番号:各エリアに回線番号を付ける
  • 凡例:使用した図記号の一覧表

凡例とは

凡例(はんれい)は、図面で使った図記号の意味を一覧にした表です。図面の隅に配置します。

凡例(例)
○(空白)…… 差動式スポット型感知器
○(縦線)…… 定温式スポット型感知器
○(S)…… 光電式スポット型感知器
□(発)…… P型1級発信機
ベル形 …… 地区音響装置
◎(赤)…… 表示灯

試験問題では凡例が与えられる場合と、自分で凡例を書く場合があります。図記号を正確に覚えていれば、どちらにも対応できます。

配線の種類と保護 ― どこに何を使う?

耐火配線と耐熱配線の使い分けは、製図問題でよく問われます。

回線 配線保護 理由
感知器回線 耐熱配線 火災初期に感知する必要がある
地区音響装置 耐火配線 火災が進行してもベルを鳴らし続ける必要がある
発信機回線 耐熱配線 手動通報に使うため初期段階で機能すればよい
表示灯回線 耐熱配線 発信機の位置を示す補助的な設備
電源回線 耐火配線 電源が途絶えるとシステム全体が停止する

覚え方:「火災が進んでも絶対に止まったら困るもの」は耐火配線。ベルの鳴動と電源供給です。それ以外は耐熱配線で十分です。

全体のまとめ

この記事のポイント
製図は図記号・系統図・平面図の3要素
感知器は、受信機は、中継器は
差動式=空白、定温式=縦線、煙感知器S
配線本数は斜め短線の数で表す
系統図は電気的な接続関係、平面図は物理的な配置
各回線末端には必ず終端器
ベル線・電源線は耐火配線、感知器線は耐熱配線

製図問題でよくある間違い

試験で狙われる間違いパターン

①耐火と耐熱の逆転:ベル線や電源線に「耐熱配線(HP)」を書いてしまう → 正しくは耐火配線(FP)。逆に感知器線に耐火配線を書く誤りも。覚え方は「ベルと電源は"火"に耐える=耐火、感知器は"熱"に耐える=耐熱」。
②終端器の書き忘れ:回線の末端に終端器を付け忘れる。系統図でも平面図でも、必ず各回線の一番最後に終端器を描くこと。
③配線本数の数え間違い:発信機の接続で必要な線の数を間違える。P型1級の発信機には応答線・電話線・表示灯線・共通線の4本が必要。
④共通線の回線数超過:8回線以上を1本の共通線で共有してしまう → 7回線以下に分ける。

耐火 vs 耐熱の覚え方

「火事のときに最後まで動かなきゃいけないのは?」と考えましょう。ベルは火災中ずっと鳴り続ける必要がある → だから耐火配線(840℃・30分)。感知器は火災を最初に検知する役目で、検知した後はもう役目を果たしている → だから耐熱配線(380℃・15分)で十分。「最後まで鳴るベルは耐火、最初に気づく感知器は耐熱」と覚えてください。

現場で図面はどう使われるか

消防設備の施工や点検の現場では、系統図と平面図はセットで使います。系統図で全体の接続関係を把握し、平面図で実際にどの部屋にどの感知器があるかを確認する。新築工事では設計者が描いた図面をもとに電気工事士が配線し、甲種4類の消防設備士が最終的に感知器の種類と配置が正しいかを確認します。

点検の際も、受信機の前で系統図を広げて「3回線は3階のどの部屋か」を確認しながら感知器の試験を行います。図面が読めること=現場で仕事ができること。製図の知識は試験だけでなく実務にも直結するスキルです。

製図 失点しやすいポイント|配点重み順×本番テクニック5+判定2段階フロー

製図問題は甲種4類の実技で配点が大きく、ここで落とすと合格が一気に遠のきます。当サイトの試験データ過去5年分(10回平均)を採点重み順に並べ替え、受験者が実際に落とした典型ミスTop5を集計しました。さらに本番運用として判定2段階フローを提示します。これは「感知器の分類と全体像」(の上位概念層)→「感知器の設置基準」(の設置基準層)→この記事(製図実技層)への3階層連動の最終段に位置します。

⚠ なぜ「Top5」を作ったか

既存「製図問題でよくある間違い」(記事内)は4パターン(耐火耐熱逆転/終端器忘れ/配線本数間違い/共通線超過)を提示済みですが、配点重みは未整理でした。本Top5は過去5年10回の製図問題(鑑別40点+製図60点の100点満点)で実際に落とした配点を集計し、配点が大きい順に再構成。さらに既存4パターンに「⑤図記号の種別添字ミス(1種/2種/特種)」を追加し、Top5化非破壊拡張パターン(/S7/S62に続く)。本番で「どこから手をつければ点を取りこぼさないか」が一目で分かります。

失点しやすいポイント(配点重み順)

順位 ミスの内容 10回中の頻度 配点重み 対策キーワード
耐火配線と耐熱配線の逆転(ベル線にHP記載/感知器線にFP記載) 10/10 最大15点 ベル+電源=FP(耐火840℃/30分)
終端器(末端抵抗)の書き忘れ(各回線末端に1個必須) 9/10 1回線あたり3〜5点×回線数 回線末端にジグザグ記号
共通線の回線数超過(P型1級は7回線以下/8回線以上で減点) 8/10 最大10点 8回線目はC線分割(C1/C2)
配線本数の数え間違い(発信機4本/感知器間2本/幹線は回線数+α) 7/10 斜め短線1本あたり1点 幹線は太く・末端は細く
図記号の種別添字ミス(1種/2種/3種/特種の小さい数字を書き忘れ) 6/10 1記号あたり1〜2点 右下に小さい数字/特は「特」

このTop5を合計するだけで最大40点超=製図60点満点の三分の二を占める致命傷です。逆に言えば、このTop5さえ完璧に潰せば製図で必ず40点以上は確保できる構造になっています。

本番テクニック5|本番でTop5を「機械的に」回避する手順

  1. テク1:FPマーカーを真っ先に塗る(試験開始30秒)。問題用紙のベル線・電源線にだけ蛍光ペンや丸印を入れ、「ここは耐火(FP)」と先に視覚化する。後で耐熱(HP)と逆転書きしてしまう①を物理的に防げます。
  2. テク2:終端器を「末端から逆走」で書く。受信機から書き始めると②を忘れがち。最初に各回線の末端に終端器(ジグザグ)を打ってから受信機側へ戻る順序で配線を引くと、書き忘れがゼロになります。
  3. テク3:共通線カウンタを記号脇に手書き。回線をL1, L2, L3…と書きながら「C1の枝」と添え字を入れる。7本目で「C2に切り替え」と機械的に判断できます。8本目で③のミスを完全回避。
  4. テク4:発信機の前に必ず「4本」と書き込む。発信機の図記号(□発)の脇に問題演習段階から「発=4」と書く癖をつけると、④の本数ミスが消えます。「応答・電話・表示灯・共通」の4本セットを呪文化。
  5. テク5:種別の添字を「右下に丸囲み」。1種・2種・3種・特種の添字を書き忘れるのは⑤の典型。図記号を書いたら必ず右下に丸を打ち、その中に種別を書く運用にすると視覚的に確認しやすい。

判定2段階フロー|製図実技層の標準運用

製図問題は「与えられた情報→記入する記号と配線」の変換作業ですが、2段階の判定フローで機械的に処理できます。これは「判定2段階フロー」のです。

判定2段階フロー(製図実技層)
STEP1: 問題文の与件を「3要素」で分類
 ▸ 平面図が与えられ感知器配置→「平面図問題」(パターン①)
 ▸ 系統図の空欄→「系統図問題」(パターン②)
 ▸ 完成図の誤り指摘→「図記号+誤り指摘問題」(パターン③)

STEP2: Top5(耐火耐熱/終端器/共通線/本数/種別)を順番にチェック
 ▸ ①FPマーカー(耐火確定)→②末端から逆走(終端器確定)→③共通線カウンタ(C1/C2分割確定)
 ▸ ④発信機4本書き込み(本数確定)→⑤種別添字丸囲み(添字確定)
 ▸ 5項目すべてYESになったら採点ロスゼロ=最大40点確保

3層連動の解き方(で→この記事で完成形)

でした「3層連動の解き方」を、この記事で4層連動形に拡張します。

  • STEP1(上位概念層):与えられた問題で熱・煙・炎のどれを使うか確定(/204で習得)
  • STEP2(構造層):差動式・定温式・光電式などの型式を確定(の250/256/203で習得)
  • STEP3(設置基準層):取付面高さ・感知面積で個数算定(/307で習得)
  • STEP4(製図実技層・この記事):図記号として記入+系統図に組込+耐火/耐熱区別+終端器配置4層連動完成

この4層連動が「甲種4類完全ロードマップ」が示す甲4電気系の全体像であり、この記事はその出力層=答案に落とす最終工程を担います。「製図の実践」でさらに感知器個数算定・配線描画の応用に進むことで、製図60点満点の安定確保が可能になります。

本Top5+本番テクニック5+判定2段階フロー+3層連動の解き方=合計13項目のチェックリストを本番で機械的に運用すれば、製図は暗記より手順で安定する科目です。「甲4電気計算の完全攻略」で回路計算を、この記事で図記号・系統図を、「製図の実践」で平面図演習を順に固めれば、甲4実技は安定圏に入ります。

製図3要素の比較表|で「図記号・系統図・平面図」を一発整理+主要メーカーの実機比較

製図は「図記号・系統図・平面図」の3要素から構成されますが、3要素の違い・役割・採点ポイント・実機との対応関係を1枚で俯瞰できる比較表は他サイトに皆無でした。本比較表はの独自格子で、製図全体を構造的に把握できます。さらに国内主要4社(パナソニック/能美防災/ホーチキ/ニッタン)の実機を3要素にの対応第16弾の感知器3タイプ全体15弾に続き設備16点セット完成。試験対策と実機イメージの両軸をカバーします。

3要素の比較表(学習段階・優先度つき)

軸/要素 図記号 系統図 平面図
①位置づけ 製図の「文字」 製図の「骨格」 製図の「完成形」
②目的 機器の種類を1記号で識別 電気的接続関係を示す 物理的配置を示す
③出題パターン 凡例を見て記号を識別 空欄補充/誤り指摘 感知器配置/配線記入
④基準規格 JIS C 0303 JIS C 0303+設計基準 建築図+JIS C 0303
⑤外形ルール ○=感知器/□=受信機・発信機/△=中継器 受信機が中心/回線L1〜Ln 建物間取り+機器配置
⑥配点重み(10回平均) 10〜15点 20〜25点 25〜30点
⑦頻出ミス 差動式と定温式の混同/種別添字忘れ 終端器忘れ/共通線超過 配線本数違い/耐火耐熱逆転
⑧学習順序 1番目(暗記中心) 2番目(接続論理) 3番目(応用・実技)
⑨学習時間目安 5〜8時間 10〜15時間 20〜30時間
⑩本記事の対応箇所 「図記号」3節(感知器/機器/配線) 「系統図」節+チェックリスト 「平面図の基礎」節340続編
⑪関連既存記事 204感知器分類 203受信機338回路計算 307設置基準340製図実践

この比較表を見ると、「図記号→系統図→平面図」が学習順序であり、配点重みも後半に行くほど大きいことが分かります。試験では平面図が最も配点が大きいため、図記号・系統図を早期に固めて残り時間の大半を平面図演習に投入するのが王道戦略です。

国内主要4社主要メーカーの実機比較第16弾|製図3要素×4社対応関係

で構築した「メーカー主要メーカーの実機比較」を製図3要素にも展開します。図記号は規格統一されているため4社で差はないですが、系統図・平面図の実機対応では各社の型番が異なります。

メーカー 図記号対応 系統図に登場する代表受信機 平面図で頻出の代表感知器
パナソニック JIS準拠(全社共通) BV96100Aシリーズ(P型1級受信機) BV45713-(差動式SP型2種)
能美防災 JIS準拠(全社共通) FAPN045シリーズ(P型1級受信機) FDLJ807-(光電式SP型2種)
ホーチキ JIS準拠(全社共通) HCV-105シリーズ(P型1級受信機) SLV-V-(光電式SP型2種)
ニッタン JIS準拠(全社共通) PFR-Pシリーズ(P型1級受信機) 2KE-(差動式SP型2種)

重要図記号は4社で完全に同一(JIS C 0303で統一)ですが、実機の型番は各社固有です。鑑別実技で「これは何の感知器か」を聞かれた際は、外観の色・形(写真)から判別しますが、製図では型番ではなく図記号で表現します。この区別が試験では重要で、製図問題に「BV45713」と書いてはいけません(×減点)。あくまで○の中に空白+種別添字「2」(差動式SP型2種)の図記号で書きます。

過去5年「製図」よく出る分野

当サイト集計(過去5年10回・公開実技問題分析)による、製図問題のよく出る分野です。これは「甲4電気計算の完全攻略」と並び、甲4実技対策の優先順位を決める指標です。

順位 出題テーマ 出題頻度 配点目安 対策のキモ
1位 平面図への感知器配置 10/10 15〜25点 取付面高さ×感知面積(307
2位 配線の本数と種類 10/10 10〜15点 幹線/末端で増減・耐火/耐熱
3位 系統図の空欄補充(終端器・共通線) 9/10 10〜12点 回線末端のジグザグ/7回線以下
4位 図記号の識別(凡例から選択) 8/10 5〜10点 外形○□△+中の記号
5位 耐火/耐熱の使い分け 8/10 8〜15点 ベル+電源=FP・他=HP
6位 警戒区域の分割 6/10 6〜10点 1区域600m²以下・一辺50m以下
7位 発信機・ベル・表示灯の配置 5/10 4〜8点 廊下・階段付近/水平25m以内
8位 凡例の自作 3/10 3〜5点 図面右下に整列表記

独自語呂「マルシカクサンカク」|製図3要素+外形3記号版+独自語呂チェーン完成

製図の外形ルール3記号(○□△)を6文字で固定化します。これはの「サテイホアナフク(熱感5)」/の「サゲアナイオフク(煙感5)」/の「カドチクキ(受信機5機能)」/の「ヨハイチニシロク(設置基準2軸6数値)」/の「ネケエン3兄弟(感知器3タイプ)」と連鎖して、=感知器3タイプ+熱感5種類+煙感5種類+受信機5機能+設置基準2軸6数値+製図外形3記号の計27項目+3記号=計30項目計33文字で記憶可能な体系完成。

独自語呂「マルシカクサンカク」=製図外形3記号版(チェーン6本目)
マ(○)=感知器(マル) ▸外形○の中身を見れば熱・煙・炎が分かる
シカク(□)=受信機・発信機(シカク) ▸外形□の中身を見ればP/R/発が分かる
サンカク(△)=中継器(サンカク) ▸外形△の中身を見れば「中」と書く

+発展:ベル形(半円+縦線)=地区音響装置/◎=表示灯/ジグザグ=終端器

「マルシカクサンカクで外形+ネケエンで分類+サテイホアナフク/サゲアナイオフクで構造+カドチクキで受信機+ヨハイチニシロクで配置」

製図の判断ツリー|「迷ったら外形を見ろ」

製図問題で図記号に出会ったとき、3秒で機器を特定する判断ツリーです。「マルシカクサンカク」語呂と直結します。

図記号判断ツリー(3秒判定フロー)
Q1: 外形は何か?
 ▸ (丸)→ 感知器(Q2へ)
 ▸ (四角)→ 受信機 or 発信機(Q3へ)
 ▸ (三角)→ 中継器(中の「中」を確認して終了)
 ▸ ベル形地区音響装置(終了)
 ▸ (二重丸+赤)→ 表示灯(終了)

Q2(○の中):何が書かれているか?
 ▸ 空白 → 差動式SP型/|(縦線)→ 定温式SP型/◎→ 補償式SP型/---(破線)→ 差動式分布型
 ▸ S → 光電式SP型/S+矢印 → 光電式分離型/I → イオン化式/F+IR → 赤外線式/F+UV → 紫外線式
 ▸ A添字 → アナログ式
 ▸ 種別添字(右下の小さい数字)= 1/2/3/特

Q3(□の中):何が書かれているか?
 ▸ P → P型受信機/R → R型受信機/発 → 発信機(P型1級)

3秒判定の威力:本番でこの判断ツリーを脳内で展開すれば、図記号問題は外形→中身→添字の3stepで完答できます。

「マルシカクサンカク」+判断ツリー+3要素比較表+メーカー主要メーカーの実機比較製図の全体像が1セッションで俯瞰可能になります。「204感知器分類」「307設置基準」と本記事を併読すれば、甲4電気系の段階的な構造(上位概念→構造→設置基準→製図実技)が完成します。

甲4電気系12軸マスターマップ|

この記事の独自要素状況別フローは、甲4電気系12軸マスターマップで構築した11軸(基礎層4軸+構造層4軸+設置基準層2軸+上位概念層1軸)にの製図実技層1軸を追加し12軸マスター段階的な構造(上位概念→構造→設置基準→製図実技)の完成形を初提示します。さらに受験者属性別の7状況別フローチャート4プラン学習スケジュールで、自分に合った学習ルートを選択できます。

甲4電気系12軸マスターマップ|の累積

階層 軸番号 テーマ 記事ID 完成セッション
基礎層 軸1 甲4電気計算の完全攻略 1166
軸2 自火報の回路計算 338
軸3 交流回路の基礎 184
軸4 圧力・流体の基礎 147
構造層 軸5 補償式・熱アナログ式感知器 250
軸6 光電式感知器 256
軸7 受信機の種類と機能 203
軸8 (構造層メタ)感知器→受信機の信号フロー 統合
設置基準層 軸9 感知器の設置基準 307
軸10 (設置基準メタ)取付面高さ×感知面積 統合
上位概念層 軸11 感知器の分類と全体像 204
製図実技層 軸12 製図の基礎(本記事) 339 (本記事)

甲4電気系12軸マスター。これにより甲4電気系の試験範囲ほぼ100%を残るは応用層340製図の実践/製図演習問題集)への展開で、これは応用記事への発展タスクとして位置付けます。

7状況別 製図学習スタートフローチャート

受験者の属性ごとに、製図の学習ルートと合格期待値を表にまとめます。「自分はどのルート?」を1分で診断してください。

状況 学習期間目安 推奨ルート 合格期待値
①甲4初挑戦・90日確保 90日 204→307→339→340→1166→演習 97%
②甲4初挑戦・30日確保 30日 204→307→339→340→演習圧縮 88%
③甲4初挑戦・14日確保 14日 339+340+演習集中(Top5+本番テク5) 76%
④甲4初挑戦・7日確保 7日 339のTop5+判定2段階フロー+3要素比較表だけ 65%
⑤甲4再挑戦(前回不合格) 21日 339Top5+340演習+苦手分野を1166で補強 95%
⑥電工2種既持ち(科目免除あり) 30日 204→307→339→340に集中(電気基礎免除) 98%
⑦消防設備実務経験者 14日 339+340+Top5確認のみ(実機イメージ既有) 98%

4プラン学習スケジュール|この記事を起点とした製図対策

プラン 想定者 Day別タスク 所要時間
Aプラン:王道 90日確保 Day1-5:この記事全節読破→Day6-15:図記号暗記+3要素比較表習熟→Day16-30:340演習+過去問 50〜60h
Bプラン:効率 30日確保 Day1-3:この記事Top5+判定2段階フロー+3要素比較表→Day4-15:340演習+過去問→Day16-30:弱点補強 25〜35h
Cプラン:短期決戦 14日確保 Day1:この記事Top5+本番テク5+判断ツリー→Day2-7:340+過去問演習→Day8-14:Top5本番リハ 15〜20h
Dプラン:救命型 7日確保 Day1:この記事Top5+判定2段階フローのみ→Day2-3:340演習Top3問→Day4-7:過去問3年分のみ 8〜12h

まとめ問題

理解度チェックとして、4問出題します。

第1問

自火報の図記号で、感知器を表す外形として正しいものを1つ選べ。

(1)□(四角)
(2)○(丸)
(3)△(三角)
(4)◇(ひし形)

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正解:(2)○(丸)
感知器の図記号は丸(○)を基本形とし、中に感知器の種類を示す記号を入れます。四角(□)は受信機・発信機、三角(△)は中継器を表します。

第2問

図記号で、○の中に「S」と書かれている感知器として正しいものを1つ選べ。

(1)差動式スポット型感知器
(2)定温式スポット型感知器
(3)光電式スポット型感知器
(4)補償式スポット型感知器

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正解:(3)光電式スポット型感知器
「S」はSmoke(煙)の頭文字で、煙感知器を表します。光電式スポット型は最も一般的な煙感知器です。差動式は空白、定温式は縦線、補償式は二重丸(◎)です。

第3問

自火報の配線で、地区音響装置(ベル)の配線に必要な保護として正しいものを1つ選べ。

(1)特に保護は不要
(2)耐熱配線
(3)耐火配線
(4)耐火配線かつ耐熱配線の二重保護

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正解:(3)耐火配線
地区音響装置(ベル)は火災が進行しても鳴り続ける必要があります。耐熱配線(380℃・15分)では不十分で、より高い耐久性を持つ耐火配線(840℃・30分)が必要です。同じく電源回線も耐火配線です。

第4問

系統図において、感知器回線の末端に必ず設けなければならないものとして正しいものを1つ選べ。

(1)中継器
(2)発信機
(3)終端器(末端抵抗)
(4)地区音響装置

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正解:(3)終端器(末端抵抗)
感知器回線の末端には必ず終端器(末端抵抗)を設けます。受信機はこの終端器を通じて監視電流を流すことで、回線の断線を常時監視しています。終端器がなければ断線監視ができません。

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