甲種4類/乙種4類

中継器と配線|送り配線・共通線・耐火耐熱保護

結論:中継器は信号をつなぐ機器、配線は信号を正しく届ける経路

自動火災報知設備では、感知器、発信機、受信機、地区音響装置などが電気的につながって動きます。このつながりを支えるのが配線で、必要に応じて信号の中継や導通確認を助けるのが中継器です。

甲種4類・乙種4類の学習では、細かな機種名よりも、まず次の4点を整理しておくと読みやすくなります。

中継器
受信機と感知器の間で
信号や導通確認を
中継する機器
送り配線
感知器信号回路を
導通試験しやすくする
基本の配線
耐火・耐熱保護
回路の種類に応じて
電線や施工方法を
使い分ける

中継器とは

中継器は、受信機と感知器などの間に入って、火災信号や故障監視に関係する信号を受け渡す機器です。すべての設備で同じ使い方をするわけではなく、P型、R型、GR型、連動する設備の有無によって役割が変わります。

消防法施行規則では、受信機で感知器に至る配線の導通を確認できない場合に、回線ごとに導通を確認できるよう、受信機と感知器との間に中継器を設ける旨が示されています。試験学習では「受信機の代わり」ではなく、受信機と現場機器の間で信号を扱う機器として理解すると整理しやすくなります。

中継器で押さえる観点
信号の受け渡し:感知器や発信機側の信号を受信機側へ伝える
導通確認:受信機側で配線の状態を確認できる構成に関係する
固有信号:R型・GR型では、固有の信号を有する感知器や中継器から受信機までの配線が論点になる
連動:防火戸、ダンパー、排煙設備などとの連動は、設計内容と接続機器によって整理する

「P型感知器を中継器だけで必ずR型受信機に流用できる」といった言い方は、機器の型式、メーカー仕様、設計内容に左右されるため危険です。ここでは、中継器は信号を中継・変換する場合がある機器という範囲にとどめ、実際の可否は設計図書と機器仕様で確認するものとして整理します。

自動火災報知設備の配線で見る条文ポイント

自動火災報知設備の配線は、消防法施行規則第24条に細目がまとまっています。試験対策でも、まずは次の項目を押さえると本文全体がつながります。

論点 整理
感知器の信号回路 導通試験をしやすいよう、送り配線にし、回路末端に発信機・押しボタン・終端器を設ける。
他回路との分離 自火報の配線に使う電線とその他の電線は、原則として同一の管・ダクト・線ぴ・プルボックス等に設けない。
R型・GR型の固有信号配線 固有の信号を有する感知器・中継器から受信機までの配線は、施行規則第12条第1項第5号に準じて整理する。
共通線 感知器回路に共通線を設ける場合、共通線1本につき7警戒区域以下。R型・GR型の固有信号回路には例外がある。
P型・GP型の回路抵抗 P型受信機・GP型受信機の感知器回路の電路抵抗は50オーム以下となるように設ける。
地区音響装置の配線 受信機から地区音響装置までの配線は、施行規則第12条第1項第5号に準じて設ける。

送り配線と終端器

感知器の信号回路は、導通試験をしやすくするため、送り配線にして回路末端に発信機、押しボタン、または終端器を設けるのが基本です。

送り配線は、受信機から出た回路が感知器を順に通り、末端までつながる形です。回路の途中で配線が外れたり断線したりしたときに、異常を確認しやすくするための考え方です。

例外の見方:施行規則第24条では、配線が感知器・発信機から外れた場合や断線があった場合に受信機が自動的に警報を発するものについては、末端処理の扱いに例外があります。記事では原則を先に押さえ、例外は機器仕様と条文で確認します。

共通線は1本につき7警戒区域以下

P型受信機では、複数の感知器回路の戻り側をまとめる共通線が出てきます。共通線を使うと配線本数を減らせますが、まとめすぎると一つの断線が広い範囲に影響します。

消防法施行規則第24条では、感知器回路の配線について共通線を設ける場合、共通線1本につき7警戒区域以下とされています。ここは数値で押さえる価値があります。

警戒区域数 共通線の考え方
1〜7警戒区域 共通線1本で整理できる範囲
8警戒区域以上 共通線を分ける必要がある
R型・GR型の固有信号回路 第24条のただし書きにより別扱いになる

耐火・耐熱保護は条文と設計図書で確認する

消防設備士の学習では、耐火電線、耐熱電線、FP-C、HP、840度30分、380度15分といった用語が出てきます。ただし、公開記事としては「この回線は必ずこの電線」と単純化しすぎないほうが安全です。

自動火災報知設備では、R型・GR型の固有信号配線や、受信機から地区音響装置までの配線について、消防法施行規則第12条第1項第5号に準じる規定があります。この規定では、600V二種ビニル絶縁電線または同等以上の耐熱性を有する電線、金属管工事・可とう電線管工事・金属ダクト工事・ケーブル工事などの施工方法が関係します。

学習上の整理
耐火電線:火災時にも高い機能維持が求められる配線で出てくる用語
耐熱電線:一定の耐熱性が必要な配線で出てくる用語
施行規則の見方:「第12条第1項第5号に準ずる」と出たら、電線の種類だけでなく施工方法も含めて確認する
現場判断:実際の選定は、法令、告示、設計図書、機器仕様、所轄消防の指導を合わせて確認する

地区音響装置の配線

地区音響装置は、受信機からの信号によりベル、サイレン、音声などで建物内へ火災を知らせる設備です。第24条では、受信機から地区音響装置までの配線について、第12条第1項第5号の規定に準じて設けることが示されています。

旧本文では「初期段階で役目を果たせばよい」といった理由づけで耐熱配線にまとめていましたが、条文上は第12条第1項第5号準用として押さえるほうが安全です。製図や施工の説明では、問題文の条件、設計図面、使用機器の仕様に合わせて判断します。

まとめ

中継器と配線の確認ポイント
中継器:受信機と感知器などの間で信号や導通確認を扱う機器
送り配線:感知器の信号回路は送り配線とし、末端に発信機・押しボタン・終端器を設けるのが基本
他回路との分離:自火報の配線とその他の電線は原則として同一管等に入れない
共通線:1本につき7警戒区域以下。R型・GR型の固有信号回路は別扱い
地区音響装置:受信機から地区音響装置までの配線は第12条第1項第5号に準ずる
耐火・耐熱:電線名だけで判断せず、条文、告示、設計図書、機器仕様で確認する

まとめ問題

問題1:中継器の説明として適切なものはどれか。

(1)感知器の代わりに火災を直接検知する機器である
(2)受信機と感知器などの間で信号を中継する機器である
(3)地区音響装置の音量を常に調整するためだけの機器である
(4)非常電源そのものを蓄える機器である

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正解:(2)
中継器は、受信機と感知器などの間で信号の中継や導通確認に関係する機器です。火災を直接検知するのは感知器です。

問題2:感知器の信号回路について、原則として正しいものはどれか。

(1)送り配線にし、回路末端に発信機・押しボタン・終端器を設ける
(2)他の電灯回路と必ず同じ管に入れる
(3)共通線は1本で何警戒区域でもまとめられる
(4)終端器はどのような場合でも不要である

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正解:(1)
消防法施行規則第24条では、感知器の信号回路を導通試験しやすくするため、送り配線とし、回路末端に発信機、押しボタン、または終端器を設けることが示されています。

問題3:感知器回路に共通線を設ける場合、共通線1本につき原則として何警戒区域以下か。

(1)5警戒区域以下
(2)7警戒区域以下
(3)10警戒区域以下
(4)制限なし

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正解:(2)
共通線1本につき7警戒区域以下です。R型・GR型の固有信号回路には例外があります。

問題4:受信機から地区音響装置までの配線について、消防法施行規則第24条で示されている整理として近いものはどれか。

(1)第12条第1項第5号の規定に準じて設ける
(2)他の電線と同じ管に入れることを原則とする
(3)配線方法は一切定められていない
(4)常に無線だけで接続しなければならない

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正解:(1)
第24条第5号ホでは、受信機から地区音響装置までの配線は第12条第1項第5号の規定に準じて設けることが示されています。

確認メモ:中継器と配線は、消防法施行規則第23条・第24条、第12条第1項第5号、使用する機器の仕様、設計図書、所轄消防の指導を合わせて確認します。この記事では甲種4類・乙種4類の学習用に、条文上の確認点を中心に整理しています。

参考:e-Gov法令検索「消防法施行規則」

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