乙種6類、全範囲をこの1ページから
消防設備士 乙種6類(通称「乙6」)の試験範囲を全24記事でカバーしました。
この記事は、その全記事をおすすめの学習順に並べたロードマップです。上から順番に読み進めていけば、筆記試験も実技試験(鑑別等)も対応できる知識が身につきます。
乙種6類の試験構成
まず、試験で「何がどれだけ出るか」を把握しておきましょう。
最大のポイントは「構造・機能・整備」が15問で最多ということ。ここを得意にすれば合格がグッと近づきます。
おすすめの学習順序
「法令から始めるべきでは?」と思うかもしれませんが、消火器の構造を知らずに設置基準を学んでもイメージが湧きません。まず消火器そのものを理解してから法令に進む方が、圧倒的に効率が良いです。
Step 1:消火器の構造・機能(10記事)
試験の最重要科目(筆記15問+実技5問に直結)。消火器の種類・仕組み・薬剤・部品を徹底的に学びます。
まずは消火の原理と全体像
- 消火の三要素と消火原理
── 冷却・窒息・抑制・除去。消火器がなぜ火を消せるのか、その原理から - 消火器の分類と全体像
── 加圧方式・薬剤の種類・適応火災の3軸で消火器を分類。ここで全体の地図を掴む
種類別に構造を学ぶ
- 粉末消火器の構造と機能
── 最も普及している消火器。ABC粉末・リン酸アンモニウムの特徴 - 強化液消火器の構造と機能
── 棒状放射と霧状放射で適応火災が変わる。冷却効果で再燃防止 - 機械泡消火器の構造と機能
── 発泡ノズルで泡を作るしくみ。油火災に強い理由 - 二酸化炭素消火器・ハロゲン化物消火器
── ガス系消火器。汚損ゼロの理由と使用時の注意(酸欠・凍傷)
横断的に比較・整理する
- 蓄圧式と加圧式の比較
── 7つの観点で徹底比較。蓄圧式が主流になった理由 - 適応火災(A/B/C火災)と消火器の選び方
── どの火災にどの消火器を使うか。対応表で一気に整理 - 消火器の安全装置・部品の名称と役割
── 安全栓・指示圧力計・減圧孔・サイホン管など。実技の鑑別でも必須 - 消火薬剤の種類と性質(横断比較)
── 粉末・強化液・泡・ガス系の薬剤を一覧で比較。弱点と劣化の特徴
Step 2:法令・類別(4記事)
消火器の設置基準に関する法令です。「どの建物に」「何本」「どこに」設置するかを学びます。
- 消火器の設置義務と設置対象(施行令第10条)
── 特定150㎡・非特定300㎡・危険階50㎡。設置義務の4パターン - 能力単位の算定方法と歩行距離(施行規則第6条)
── 算定基準面積・歩行距離20m/30m。必要本数の計算方法 - 大型消火器の設置基準(施行規則第7条)
── A-10/B-20以上の大型消火器。能力単位の減免ルール - 消火器の設置場所と標識のルール
── 高さ1.5m以下・赤地に白文字。設置場所の3つの条件
Step 3:機械の基礎知識(5記事)
消防設備士試験の理系科目。計算問題が出ますが、公式の数は限られているので対策しやすい分野です。
- 力のつりあいとモーメント
── 力の三要素・力の合成と分解・モーメント(M=F×d)・てこの原理 - 荷重・応力・ひずみとフックの法則
── σ=F÷A、ε=ΔL÷L。応力-ひずみ線図の読み方と安全率 - 材料の性質(金属・ゴム・合成樹脂)
── 展性・延性、炭素鋼とステンレスの違い、加硫とは何か - 圧力・流体の基礎(パスカル・ボイル)
── P=F÷A、PV=一定。消火器の圧力に直結する公式 - 腐食と防食(ガルバニ腐食・めっき・塗装)
── 消火器本体の腐食メカニズムと防食4方法
Step 4:整備・点検(5記事)
消火器を「維持管理する」ための知識。実技試験では整備手順が頻出です。
- 消火器の点検方法と点検項目
── 外観点検と機能点検の違い。内部点検の開始時期(加圧式3年・蓄圧式5年) - 蓄圧式消火器の整備手順
── 7ステップ(減圧→分解→確認→交換→充てん→加圧→気密試験) - 加圧式消火器の整備手順
── 6ステップ。蓄圧式との違いとガス容器の質量確認 - 耐圧性能試験(水圧試験)
── 水を使う理由(非圧縮性)。合否判定と不合格時の即廃棄ルール - 消火薬剤の充てん方法と注意事項
── 充てんの3原則。粉末・強化液・機械泡の薬剤別手順と再利用判断
法令共通もチェックしよう
乙6の筆記試験には「法令共通」が6問出題されます。消火器に限らず、消防法全般の基本知識が問われる科目です。
以下の記事で対策できます。特に重要なものに「★」を付けています。
消防法の基本
- ★ 消防法の目的(第1条) ── 予防・警戒・鎮圧、生命・身体・財産
- ★ 消防法令上の定義 ── 防火対象物・消防対象物・関係者の違い
- ★ 特定防火対象物と非特定防火対象物 ── 判断基準と具体例
- 防火対象物の数え方 ── 令8区画・複合用途の考え方
消防用設備等の制度
- ★ 消防用設備等の種類(施行令第7条) ── 消火設備・警報設備・避難設備
- ★ 設置及び維持(消防法17条1項) ── 施行令別表第一と備考4カ条
- 既存遡及と特例(消防法17条の2の5) ── 遡及される設備とされない設備
- 附加条例(消防法17条2項) ── 市町村条例で基準を強化できる理由
- 措置命令(消防法17条の4) ── 設置命令・維持命令・罰則
防火管理・点検制度
- ★ 防火管理者(消防法8条) ── 選任義務・管理権原者・甲種と乙種
- 統括防火管理者(消防法8条の2) ── 協議選任・共用部分管理
- 防炎規制(消防法8条の3) ── 対象建物と防炎対象物品
- ★ 点検報告制度(消防法17条の3の3) ── 機器点検・総合点検の頻度
- 防火対象物点検報告制度 ── 300人以上の建物・特例認定
消防設備士・検定制度
- ★ 消防設備士制度(消防法17条の5) ── 甲種と乙種の違い・独占業務
- 消防設備点検資格者 ── 第1種と第2種の権限比較
- 検定制度(消防法21条の2) ── 型式承認・型式適合検定・12品目
- 消防同意(消防法7条) ── 建築確認と消防同意の関係
学習のコツ
最後に、乙6の勉強で意識するとよい3つのポイントをお伝えします。
それでは、消火の三要素と消火原理から学習をスタートしましょう。