解答・解説
第1科目:法令共通
問1 正解:(3)河川
消防法第2条第2項に規定する「防火対象物」とは、建築物その他の工作物又は物件をいい、山林、船きょに繋留された船舶も含まれる。河川は防火対象物に該当しない。
問2 正解:(4)地下街
特定防火対象物とは、不特定多数の者が出入りする防火対象物をいう。地下街は令別表第一(16の2)項に該当する特定防火対象物である。工場・倉庫・共同住宅は非特定防火対象物に該当する。
問3 正解:(2)特定防火対象物で収容人員300人以上のものは防火対象物点検資格者による点検が義務付けられる
防火対象物点検報告制度は、すべての防火対象物ではなく一定の特定防火対象物に適用される。収容人員300人以上の特定防火対象物は、防火対象物点検資格者による点検が義務付けられている。報告は毎年1回。消防用設備等の点検とは別制度である。
問4 正解:(1)免状交付後、最初の4月1日から2年以内に最初の講習を受講する
消防設備士は免状交付後、最初の4月1日から2年以内に最初の講習を受講し、以後5年ごとに再講習を受ける義務がある。講習を受講しない場合、免状の返納を命じられることがある。
問5 正解:(2)設置届は関係者が消防長又は消防署長に提出する
消防法第17条の3の2により、消防用設備等を設置したときは、その「関係者」が消防長又は消防署長に設置届を提出しなければならない。消防設備士ではなく関係者(所有者、管理者、占有者)が届出義務者である。
問6 正解:(1)閉鎖型スプリンクラーヘッドは検定対象機械器具等である
閉鎖型スプリンクラーヘッドは消防法第21条の2に基づく検定対象機械器具等に指定されている。消火器用消火薬剤も検定対象である。検定は日本消防検定協会が行い、検定に合格しないものは販売・陳列等が禁止される。
第2科目:法令類別
問7 正解:(4)病院は延べ面積に関係なく全館にスプリンクラー設備を設置しなければならない
病院のうち、(6)項イ(1)(要介護者等を入院させるもの等)に該当する場合は面積要件なしで設置義務があるが、すべての病院が面積に関係なく全館設置義務があるわけではない。11階以上の階は面積に関係なく設置義務があり、地階は1,000㎡以上で設置義務がある。ラック式倉庫の規定も正しい。
問8 正解:(4)易操作性1号消火栓の放水量は毎分130リットル以上である
易操作性1号消火栓は1号消火栓と同等の性能(放水量130L/min以上、放水圧力0.17MPa以上0.7MPa以下)を持ちながら、1人で操作できるものである。通常の1号消火栓の放水量は130L/min以上、2号消火栓は60L/min以上。2号消火栓の放水圧力は0.17MPa以上0.7MPa以下。
問9 正解:(1)駐車場で床面積200㎡以上のものが設置対象である
水噴霧消火設備は、駐車場(床面積200㎡以上)や指定可燃物を取り扱う場所等が主な設置対象である。一般の事務所や住宅は通常の設置対象ではなく、屋内でも屋外でも使用される。
問10 正解:(3)スプリンクラーヘッドは壁から0.3m以上離して設置する
スプリンクラーヘッドの設置基準では、ヘッドの取付面の各部分からヘッドまでの水平距離がr値以下となるよう配置する。壁から0.3m以上離すという規定はない。むしろ壁際もカバーできるよう、壁から適切な距離に設置する必要がある。その他の選択肢はいずれも正しい記述である。
第3科目:機械の基礎知識
問11 正解:(2)20N
モーメントのつりあいより、60N × 1m = F × 3m。F = 60 ÷ 3 = 20N。支点周りのモーメントが等しくなる力は20Nである。
問12 正解:(2)2MPa
引張応力 σ = F / A = 800N ÷ (4 × 10⁻⁴ m²) = 2,000,000 Pa = 2 MPa。4cm² = 4 × 10⁻⁴ m² に換算して計算する。
問13 正解:(2)渦巻ポンプは遠心力を利用して水を送る非容積式ポンプである
渦巻ポンプ(遠心ポンプ)は羽根車の回転による遠心力を利用して水を送る非容積式ポンプである。歯車ポンプは容積式ポンプに分類される。消防ポンプには主に渦巻ポンプ(非容積式)が使用される。
問14 正解:(2)流速が増すと圧力は減少する
ベルヌーイの定理は、流体のエネルギー保存則を示すものである。流速が増加すると動圧が増加するため、静圧は減少する。この定理は液体・気体の両方に適用される。流量は連続の式(A₁v₁ = A₂v₂)に従い、断面積の変化に応じて流速が変わる。
問15 正解:(4)管の材質は摩擦損失に影響しない
管の材質(粗度)は摩擦損失に影響する。ダルシー・ワイスバッハの式やヘーゼン・ウィリアムスの式では、管の粗度係数が計算に含まれる。管の長さ・内径・流速はいずれも摩擦損失に影響する要素であり、それらの記述は正しい。
第4科目:構造・機能・整備
問16 正解:(3)2号消火栓のホース口径は25mmで、1人で操作できる
2号消火栓はホース口径25mm、放水量60L/min以上で、1人で操作できる消火栓である。1号消火栓のホース口径は40mmで、原則2人操作が必要。2号消火栓の放水量は130L/minではなく60L/min以上である。
問17 正解:(3)閉鎖型ヘッドの標示温度は1種類のみである
閉鎖型スプリンクラーヘッドの標示温度は1種類ではなく、取付場所の最高周囲温度に応じて72℃、96℃、139℃等の複数の種類がある。1種(標示温度75℃未満)、2種(75℃以上120℃未満)、3種(120℃以上)に分類される。
問18 正解:(2)配管内に常時加圧水が充填されている
湿式スプリンクラー設備は配管内に常時加圧水が充填されている方式で、ヘッドが開放すると直ちに放水が開始される。圧縮空気が充填されているのは乾式。湿式は凍結のおそれがない場所に適している。
問19 正解:(2)配管内に圧縮空気又は窒素ガスが充填されている
乾式スプリンクラー設備は、配管内に圧縮空気又は窒素ガスが充填されており、寒冷地等の凍結のおそれがある場所に適している。ヘッドが開放すると空気圧が低下し、乾式弁が開いて通水が始まる。閉鎖型ヘッドを使用する。
問20 正解:(1)配管内の水の流れを検知し、受信機に信号を送るとともに警報を発する
流水検知装置(アラーム弁)は、スプリンクラーヘッドの開放による配管内の水の流れを検知し、受信機に信号を送って警報を発する装置である。水圧の上昇装置でも浄化装置でもない。
問21 正解:(2)一斉開放弁は手動起動装置又は感知器の信号で開放される
一斉開放弁は開放型スプリンクラー設備に使用され、手動起動装置又は感知器の作動信号により開放される。開放されると放水区域内のすべてのヘッドから一斉に放水する。常時閉鎖状態にあり、信号を受けて開放する。
問22 正解:(4)ポンプは手動でのみ起動できる
消防ポンプは手動起動だけでなく、圧力スイッチや流水検知装置の信号による自動起動が必要である。締切圧力は定格全揚程の140%以下、定格吐出量の150%時に定格全揚程の65%以上の性能が必要。
問23 正解:(2)呼水装置はポンプ及び配管内を常時満水状態に保つためのものである
呼水装置はポンプの吸込側及び配管内を常時満水状態に保ち、ポンプが直ちに吸水・加圧できるようにするためのものである。ポンプの吸込側に設ける。専用水槽でなくとも、適切な容量の呼水槽があればよい。
問24 正解:(1)屋内消火栓設備(1号)の水源水量は、消火栓2個の同時使用で20分間分である
屋内消火栓設備(1号)の水源水量は、設置個数が最も多い階の消火栓2個(設置数が1個の場合は1個)を同時に使用した場合の20分間分が必要。1号消火栓:130L/min × 2個 × 20分 = 5,200L(5.2m³)。スプリンクラー設備は最大10個で20分間分。
問25 正解:(3)合成樹脂管は消防用配管に使用できない
消防用配管には原則として金属管が使用されるが、合成樹脂管も一定の条件(令8区画の貫通部以外の部分等)を満たす場合に使用が認められている。配管用炭素鋼鋼管(SGP)の使用、耐圧要件、各種接合方法の記述はいずれも正しい。
問26 正解:(2)逆止弁(チェックバルブ)は水の逆流を防止する
逆止弁(チェックバルブ)は水の逆流を防止する弁で、ポンプの吐出側等に設置される。仕切弁(ゲートバルブ)は全開・全閉に適し、流量調整には不向き。玉形弁(グローブバルブ)は流量調整に適している。バタフライ弁は大口径にも使用される。
問27 正解:(2)保形ホースはつぶれにくいため1人操作に適している
保形ホースは自己保形性を有し、水を通さなくてもつぶれにくい構造のため、1人でも展開・操作しやすい。消防用ホースは検定対象であり、定期的な耐圧試験も必要である。使用圧は機種によって異なるが0.1MPaを超えるものもある。
問28 正解:(1)末端試験弁を開いてアラーム弁の作動を確認する
スプリンクラー設備の点検では、末端試験弁を開いて実際に水を流し、アラーム弁が正常に作動するか(警報が発せられるか)を確認する。ポンプの起動・運転も点検項目に含まれる。予備ヘッドの備蓄は必要であり、機能点検も実施する。
問29 正解:(4)屋外消火栓は1人で操作できる
屋外消火栓は原則として2人以上で操作する必要がある。ホース口径65mm、放水量350L/min以上と大型であり、1人での操作は困難。建物の各部から40m以下、放水圧力0.25MPa以上0.7MPa以下の記述は正しい。
問30 正解:(2)動力消防ポンプは水源から吸水して放水できる可搬式のポンプユニットである
動力消防ポンプ設備は、水源から吸水して放水できる可搬式のポンプユニットである。常設の加圧送水装置とは異なり、エンジン等の動力で駆動する。水源は専用水槽に限らず、防火水槽や河川等も使用できる。
実技試験:鑑別
問31 解答
名称:閉鎖型スプリンクラーヘッド(下向き型・ペンダント型)
特徴:天井面に取り付けるタイプで、デフレクターにより散水パターンを形成する。感熱体(ヒュージブルリンクまたはグラスバルブ)が所定の温度に達すると自動的に開放し、放水を開始する。標示温度は設置場所の最高周囲温度に応じて選定する。
問32 解答
ア:渦巻ポンプ(遠心ポンプ)
イ:電動機(モーター)
ウ:制御盤(操作盤)
問33 解答
名称:逆止弁(チェックバルブ)
機能:水の流れを一方向のみに許可し、逆流を防止する弁。ポンプの吐出側に設置され、ポンプ停止時に配管内の水が逆流するのを防ぐ。スイング式やリフト式などの種類がある。
問34 解答
名称:末端試験弁
使用目的:スプリンクラー設備の配管の最も遠い位置に設置し、ヘッド1個分の放水に相当するオリフィスを通じて放水圧力・流量を確認する。同時に流水検知装置(アラーム弁)の作動試験にも使用する。圧力計が付設されている。
問35 解答
不適切な点:消火栓箱の前面に物品が積まれており、消火栓の使用に支障がある。
理由:消防法施行規則により、消火栓箱の前面には操作に支障となる物を置いてはならない。火災時に消火栓を速やかに使用できるよう、消火栓箱の周囲には常に有効な空間を確保しておく必要がある。
実技試験:製図
問36 解答
ヘッドの種類:閉鎖型スプリンクラーヘッド(標準型・1種・標示温度72℃)
ヘッドの個数計算:
ホテルは特定防火対象物であり、耐火構造の場合、閉鎖型ヘッド1個の有効散水面積は最大21㎡。
・客室A(16㎡):16 ÷ 21 = 0.76 → 1個
・客室B(16㎡):16 ÷ 21 = 0.76 → 1個
・客室C(16㎡):16 ÷ 21 = 0.76 → 1個
・廊下(40㎡):40 ÷ 21 = 1.90 → 2個
合計:5個
主管の口径:40A(ヘッド5個に対して40mm以上の口径が必要)
問37 解答
(ア)仕切弁(ゲートバルブ) — 逆止弁の上流側に設置し、配管の開閉(メンテナンス時の止水等)に使用する弁。
(イ)流水検知装置(アラーム弁) — 配管内の水の流れを検知し、受信機に信号を送って警報を発する装置。
(ウ)1個 — 客室A(16㎡)に設置するヘッド数。有効散水面積21㎡以下のため1個。
(エ)2個 — 廊下(40㎡)に設置するヘッド数。40 ÷ 21 = 1.9 → 切り上げて2個。
(オ)末端試験弁 — 配管の最も遠い位置に設置し、放水圧力の確認及びアラーム弁の作動試験に使用する。
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