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ガス漏れ火災警報設備の設置義務|施行令21条の2

結論:設置義務は施行令21条の2の5つの号で確認する

ガス漏れ火災警報設備を設置する防火対象物又はその部分は、消防法施行令第21条の2で定められています。学習上は「地下」と「温泉」だけで丸めず、条文の5つの号に分けて確認すると安全です。

特に注意したいのは、地下街にも面積条件があること、準地下街の条件が別にあること、複合用途防火対象物の地階では「地階全体1,000㎡以上」と「特定用途部分500㎡以上」を合わせて見ることです。

最初に押さえる3点
地下街:延べ面積1,000㎡以上
準地下街:延べ面積1,000㎡以上かつ対象用途部分500㎡以上
地階:対象用途の地階床面積が1,000㎡以上など、号ごとの条件で判断

施行令21条の2の設置対象

ガス漏れ火災警報設備の設置対象は、施行令21条の2第1項で次のように整理できます。条文上は「防火対象物又はその部分」として列挙されるため、建物全体だけでなく、対象となる部分を見ます。

対象 主な条件
1号 地下街(別表第一(16の2)項) 延べ面積1,000㎡以上
2号 準地下街(別表第一(16の3)項) 延べ面積1,000㎡以上、かつ(1)から(4)、(5)イ、(6)、(9)イの用途部分の床面積合計500㎡以上
3号 温泉採取設備がある防火対象物 規則で定める温泉井戸、ガス分離設備、ガス排出口などがあるもの。温泉法14条の5第1項の確認に係る設備などは除かれる
4号 (1)から(4)、(5)イ、(6)、(9)イの防火対象物の地階 地階の床面積の合計1,000㎡以上
5号 複合用途防火対象物((16)項イ)の地階 地階の床面積合計1,000㎡以上、かつ対象用途部分の床面積合計500㎡以上

この表の「(1)から(4)、(5)イ、(6)、(9)イ」は、劇場・飲食店・物品販売店舗・ホテル・病院や福祉施設・蒸気浴場など、利用者が集まりやすい用途をまとめて確認するための範囲です。細かい用途名は、別表第一の項番号で確認します。

省令で除かれる部分も合わせて見る

施行令21条の2第1項の冒頭には、「総務省令で定めるものを除く」とあります。これを受けて、消防法施行規則第24条の2の2では、設置対象として残る部分を次の3つに整理しています。

  • 燃料用ガスが使用されるもの
  • 規則で定める温泉採取設備が設置されているもの
  • 可燃性ガスが自然発生するおそれがあるとして消防長又は消防署長が指定するもの

つまり、施行令21条の2の用途・面積条件だけで終わらせず、規則24条の2の2で対象部分に残るかも合わせて確認します。公開記事では細かな設計判断までは断定せず、条文の見方として整理します。

地下街と準地下街の違い

地下街は別表第一(16の2)項、準地下街は別表第一(16の3)項です。名前は似ていますが、ガス漏れ火災警報設備の設置義務では条件が異なります。

区分 設置義務の見方
地下街 延べ面積1,000㎡以上で該当
準地下街 延べ面積1,000㎡以上に加え、対象用途部分の床面積合計500㎡以上で該当

地下街を「面積を見ない」と覚えると、施行令21条の2では誤りになります。地下街は延べ面積1,000㎡以上、準地下街は延べ面積1,000㎡以上かつ対象用途部分500㎡以上で区別します。

特定用途の地階は1,000㎡以上を見る

地下街・準地下街以外でも、対象用途の地階が大きい場合は設置対象になります。施行令21条の2第4号では、別表第一(1)から(4)、(5)イ、(6)、(9)イの防火対象物の地階について、床面積の合計が1,000㎡以上の場合を挙げています。

ここで見るのは、建物の延べ面積ではなく、対象となる地階の床面積の合計です。地上階だけの広さで判断しないようにします。

複合用途防火対象物の地階は500㎡条件も見る

別表第一(16)項イの複合用途防火対象物では、地階について2つの面積条件を合わせて確認します。

  • 地階の床面積の合計が1,000㎡以上
  • そのうち、(1)から(4)、(5)イ、(6)、(9)イの用途に供される部分の床面積合計が500㎡以上

複合用途では、地階全体の規模だけでなく、対象用途部分がどれだけあるかも見る点が、単独用途の地階と違います。

温泉採取設備は規則の範囲を確認する

温泉に関する設置対象は、単に「温泉を使う施設」と丸めると広がりすぎます。消防法施行規則第24条の2の2第3項では、温泉法施行規則に規定する温泉井戸、ガス分離設備、ガス排出口、これらの間の配管などを対象として整理しています。

一方で、可燃性天然ガスが滞留するおそれのない場所に設けられるものや、温泉法14条の5第1項の確認に係る設備などは、条文上の除外に注意します。記事では、設計・届出の個別判断までは扱わず、4類学習で必要な条文の入口に絞ります。

警戒区域は600㎡以下が基本

設置対象を確認したら、警戒区域の基準も合わせて押さえます。施行令21条の2第2項では、ガス漏れ火災警報設備の警戒区域について、次の2点を示しています。

  • 警戒区域は、防火対象物の2以上の階にわたらないものとする
  • 一の警戒区域の面積は600㎡以下とする

ただし、消防法施行規則第24条の2の2には例外もあります。一の警戒区域が500㎡以下で2階にわたる場合や、警報装置を通路の中央から容易に見通せる場合の1,000㎡以下など、ただし書きの条件も合わせて確認します。

検知器・表示灯の設置位置は別記事で確認する

この記事は設置義務を中心に整理しています。検知器の高さ、燃焼器や貫通部からの水平距離、ガス漏れ表示灯、受信機、警報装置などの細目は、消防法施行規則第24条の2の3で確認します。

項目 代表的な確認点
空気より軽いガス 燃焼器又は貫通部から水平距離8m以内、検知器下端は天井面等の下方0.3m以内
空気より重いガス 燃焼器又は貫通部から水平距離4m以内、検知器上端は床面上方0.3m以内
ガス漏れ表示灯 通路に面する出入口付近、前方3mから点灯を明確に識別
検知区域警報装置 1m離れた位置で70dB以上

構造・機能側の整理は、ガス漏れ火災警報設備の構造と機能で確認してください。

自火報との混同に注意する

自動火災報知設備の設置義務は、施行令21条で用途・面積・階数などを広く見ます。一方、ガス漏れ火災警報設備は、施行令21条の2で対象が絞られています。

設備 根拠条文 学習上の見方
自動火災報知設備 施行令21条 用途・面積・階数・道路部分などを広く見る
ガス漏れ火災警報設備 施行令21条の2 地下街、準地下街、対象用途地階、複合用途地階、温泉採取設備を中心に見る

同じ「警報設備」でも、設置対象の切り口が違います。問題文では、根拠条文が21条か21条の2かを先に分けると読みやすくなります。

確認メモ:設置義務は消防法施行令第21条の2、設置対象から除かれる部分や警戒区域の例外は消防法施行規則第24条の2の2、検知器・受信機・表示灯などの細目は第24条の2の3で確認します。

参考:e-Gov法令検索「消防法施行令」e-Gov法令検索「消防法施行規則」

次のステップ

ガス漏れ火災警報設備の設置義務を確認したら、次は消防機関へ通報する火災報知設備の設置基準を確認します。

まとめ問題

問題1:消防法施行令21条の2第1項第1号で、地下街にガス漏れ火災警報設備の設置義務が生じる面積条件として正しいものはどれか。

(1)延べ面積150㎡以上
(2)延べ面積500㎡以上
(3)延べ面積1,000㎡以上
(4)床面積3,000㎡以上

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正解:(3)
地下街(別表第一(16の2)項)は、施行令21条の2第1項第1号で延べ面積1,000㎡以上のものが対象です。

問題2:準地下街(別表第一(16の3)項)の設置義務の条件として正しいものはどれか。

(1)延べ面積1,000㎡以上だけでよい
(2)延べ面積1,000㎡以上、かつ対象用途部分の床面積合計500㎡以上
(3)地階の床面積合計500㎡以上だけでよい
(4)収容人員30人以上だけでよい

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正解:(2)
準地下街は、延べ面積1,000㎡以上で、さらに(1)から(4)、(5)イ、(6)、(9)イの用途に供される部分の床面積合計が500㎡以上であることを確認します。

問題3:別表第一(1)から(4)、(5)イ、(6)、(9)イの防火対象物の地階について、施行令21条の2第1項第4号で見る面積条件はどれか。

(1)地階の床面積の合計1,000㎡以上
(2)地上階の床面積の合計1,000㎡以上
(3)延べ面積500㎡以上
(4)収容人員50人以上

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正解:(1)
第4号は、対象用途の防火対象物の地階について、地階の床面積の合計が1,000㎡以上のものを挙げています。

問題4:複合用途防火対象物(別表第一(16)項イ)の地階で確認する条件として正しいものはどれか。

(1)地階の床面積合計1,000㎡以上だけ
(2)対象用途部分の床面積合計500㎡以上だけ
(3)地階の床面積合計1,000㎡以上、かつ対象用途部分の床面積合計500㎡以上
(4)地階があれば面積を問わない

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正解:(3)
施行令21条の2第1項第5号では、複合用途防火対象物の地階について、地階全体1,000㎡以上と対象用途部分500㎡以上の両方を確認します。

問題5:ガス漏れ火災警報設備の警戒区域に関する基本基準として正しいものはどれか。

(1)一の警戒区域の面積は600㎡以下
(2)一の警戒区域は常に3階以上にわたる
(3)一の警戒区域の面積は常に3,000㎡以下
(4)警戒区域の面積基準はない

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正解:(1)
施行令21条の2第2項では、警戒区域は防火対象物の2以上の階にわたらないこと、一の警戒区域の面積は600㎡以下とすることが示されています。ただし、規則24条の2の2の例外も合わせて確認します。

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