甲種2類/乙種2類

甲種2類・乙種2類の鑑別等対策|泡ヘッド・点検器具の見方

甲種2類・乙種2類の実技は「鑑別等」を分けて対策する

消防設備士第2類の鑑別等では、泡消火設備などに使われる機器、点検器具、薬剤、図面について、名称や用途を記述できる力が必要です。

消防試験研究センターの案内では、甲種第2類は鑑別等5問と製図2問、乙種第2類は鑑別等5問です。甲種の製図と、甲種・乙種に共通する鑑別等は分けて学習します。

区分 実技の問題数 形式
甲種第2類 鑑別等5問・製図2問 写真・イラスト・図面等による記述式
乙種第2類 鑑別等5問 写真・イラスト・図面等による記述式

特類以外の合格基準は、実技で60%以上です。甲種は鑑別等5問と製図2問を合わせた実技の成績で判定されます。公式情報は設問別配点を公表していないため、「この器具は何点」といった独自配点を前提にしません。

写真がなくても解ける練習と、写真を読む練習は別です
名称・用途・測定原理は文章でも確認できますが、外観の識別は実物写真や公式公開問題で行います。写真のない問題を「写真問題」として扱わないことが大切です。

公式公開問題で確認できる第2類の形式

消防試験研究センターは、消防設備士として習得すべき知識・技能の目安を示すため、過去に出題した問題の一部を公開しています。

  • 甲種第2類の鑑別等:泡消火設備の点検に用いる器具の写真を見て、その器具で確認する内容を選ぶ形式。
  • 乙種第2類の鑑別等:2種類の泡ヘッドの写真を見て、それぞれの名称と、屋内駐車場に設けるものを答える形式。

甲種の公開例は、点検器具を「見たことがある」だけでは足りず、発泡倍率と25%還元時間の測定へ結びつける必要があることを示しています。乙種の公開例は、似たヘッドを外観・名称・設置対象で区別する形式です。

公開問題は全問題や期間別傾向を示す資料ではありません。問題を転載せず、公式PDFを直接見て、写真の提示方法、設問文、解答欄を確認してください。

鑑別等で使う5段階の読み方

  1. 何が提示されているか確認する
    単体の写真、複数機器の比較、系統図、測定器具、容器表示のどれかを判定します。
  2. 識別点を複数探す
    接続口、配管方向、散布板、目盛、容量表示、附属品、周辺機器を見ます。
  3. どの設備・方式で使うか考える
    固定式・移動式、低発泡・高発泡、一般防火対象物・危険物施設を分けます。
  4. 名称と役割をセットにする
    「泡試料コレクター。放射された泡を試料容器へ採取する」のように説明します。
  5. 問われた範囲だけ答える
    名称、用途、計算、選択記号など、設問の指示に合わせて簡潔に記述します。

外観だけでメーカーや型式を決めつけると、形の似た機器を取り違えます。写真の一部分だけでなく、表示、接続、配管の流れ、問題文の条件を組み合わせて判断します。

フォームヘッドとフォーム・ウォーター・スプリンクラーヘッド

消防法施行規則第18条は、低発泡に用いる泡ヘッドを、主な設置対象によって分けています。

名称 主な設置対象 識別時の注意
フォーム・ウォーター・
スプリンクラーヘッド
航空機格納庫、屋上の回転翼航空機・垂直離着陸航空機の発着部分 名称を省略せず、公式写真の形状と設置対象を組み合わせる。
フォームヘッド 道路、自動車の修理・整備部分、駐車部分 屋内駐車場を扱う公式公開問題と結びつける。

「スプリンクラーという語が入るから必ず閉鎖型」「フォームヘッドは必ず開放型」と名称だけで起動方式を固定しません。現行条文は設置対象と配置基準を示しており、実際の起動・配管は型式と設計図書で確認します。

低発泡は膨張比20以下、高発泡は80以上1,000未満です。高発泡には高発泡用泡放出口を用います。20を超え80未満を、同条の低発泡または高発泡へ含めないようにします。

詳しい設置対象と構造は、泡消火設備の泡放出口と起動方式で確認できます。

写真では泡放出口・配管・方式を一つの組として見る

泡放出口を識別するときは、単体の形だけでなく、次の条件を確認します。

  • 低発泡用の泡ヘッドか、高発泡用泡放出口か
  • 固定式か、ホースと泡ノズルを用いる移動式か
  • 全域放出方式か、局所放出方式か
  • 起動装置、弁、混合装置とどのようにつながるか
  • 一般防火対象物向けか、危険物施設向けか

危険物タンクの固定泡放出口と、消防法施行規則第18条に基づく駐車場の泡ヘッドを、一つの外観表だけで比較しないようにします。適用する法令と施設条件が異なるためです。

移動式泡消火設備

移動式では、格納箱、ホース接続口、開閉弁、消防用ホース、泡ノズル、起動装置、赤色の灯火を一つの構成として見ます。格納箱の表面には「移動式泡消火設備」の表示があります。

写真に箱だけが写っている場合でも、表示、ホース、ノズル、接続口のどれが見えるかを確認し、固定式の泡ヘッドと区別します。

混合装置は外観だけで方式を固定しない

泡消火薬剤混合装置は、水と泡消火薬剤を所定の割合で混合する装置です。方式は複数あり、製造業者によって機能や構成が異なります。

鑑別等で混合装置が示されたら、次の情報を順に読みます。

  • 水と泡消火薬剤の流れを示す矢印
  • 混合器、薬剤貯蔵槽、送液装置、ポンプの接続関係
  • 配管の吸込側・吐出側
  • 調整機構、弁、圧力計などの附属品
  • 図中の名称、記号、凡例

「タンクと配管がつながっていればこの方式」「小型ならこの方式」と外形だけで断定しません。名称を問われた場合は、問題文と図面が示す混合原理に合わせて答えます。

点検器具は測定項目まで説明する

消防庁の点検要領には、泡を採取し、発泡倍率と25%還元時間を確認する方法が示されています。器具の名称だけでなく、何を採取・測定するのかを結びつけます。

器具・表示 確認する役割
泡試料コレクター 放射された泡を受け、試料容器へ採取する。
1,400mL泡試料コンテナ 採取した泡の容量と正味重量から発泡倍率を求める方法で用いる。
1,000mL目盛付シリンダー 別の測定方法で泡を採取し、発泡倍率と還元液量を確認する。
はかり・時間計測 空容器と泡試料の重量差、25%に当たる液量へ達する時間を確認する。

発泡倍率

発泡倍率は、空気を混入する前の泡水溶液量に対する、最終的な泡の容量の比です。点検要領では、容器容量を泡試料の正味重量で割る方法が示されています。泡水溶液1gを1mLとして換算します。

1,000mLシリンダーを用いる例
空の容器:200g
泡を満たした容器:360g
泡試料の正味重量:360-200=160g
発泡倍率:1,000÷160=6.25倍

薬剤や測定方法によって使用する容器が異なるため、すべてを一つの容器へ固定しません。

25%還元時間

25%還元時間は、採取した泡に含まれる泡水溶液の25%が液体として排液・還元するまでの時間です。泡がすべて消える時間ではありません。

発泡倍率を測定した試料の正味重量から25%に当たる液量を求め、その液量へ達する時間を記録します。薬剤名だけで長短の順位を固定せず、適用する規格、設計図書、製品性能に照らして判断します。

詳しい点検手順は、泡消火設備の点検方法で確認できます。

泡消火薬剤は表示と法定区分を見る

「泡消火薬剤の技術上の規格を定める省令」は、主な種別を次の3つに分けています。

  • たん白泡消火薬剤:たん白質を加水分解したものを基剤とする。
  • 合成界面活性剤泡消火薬剤:合成界面活性剤を基剤とし、水成膜泡消火薬剤に当たらないもの。
  • 水成膜泡消火薬剤:合成界面活性剤を基剤とし、油面上に水成膜を生成する。

鑑別では、容器表示、種別、3%型・6%型、型式、用途を確認します。色や臭いだけで薬剤を断定したり、未出典の耐熱性・流動性・消火速度ランキングを答案に使ったりしません。

水成膜泡という名称だけで、特定のフッ素系物質を含むと決めることもできません。含有の有無は型式番号、製品資料、メーカー情報などで個別に確認します。

薬剤の法定定義と規格は、泡消火薬剤の3種類と性能基準で確認できます。

記述答案の作り方

名称だけを求められたときは正式名称を簡潔に書き、用途や原理も求められたときは対象・動作・目的の順に一文でまとめます。

対象 答案の組み立て例
泡試料コレクター 放射された泡を受け、発泡倍率や25%還元時間を確認するための試料を容器へ採取する。
泡消火薬剤混合装置 水と泡消火薬剤を所定の割合で混合し、泡水溶液を作る。
25%還元時間 泡に含まれる泡水溶液の25%が液体として還元するまでの時間。

「重要な器具」「泡を測るもの」だけでは、役割を説明したことになりません。何を採取するか、何を混合するか、何の比や時間を測るかを具体的に書きます。

オリジナル理解度チェック

以下は学習内容を確認するための当サイト作成問題です。消防試験研究センターの公開問題を転載したものではありません。

問題1

消防試験研究センターが示す第2類の実技問題数として正しい組み合わせはどれですか。

  1. 甲種は鑑別等5問・製図2問、乙種は鑑別等5問
  2. 甲種は鑑別等2問、乙種は製図5問
  3. 甲種・乙種とも製図だけを7問
解答を見る

正解:A

甲種第2類は鑑別等5問と製図2問、乙種第2類は鑑別等5問です。

問題2

泡試料コレクターの役割を説明してください。

解答を見る

解答例:放射された泡を受け、発泡倍率や25%還元時間を確認するための試料を容器へ採取する。

問題3

1,000mLの容器に採取した泡試料の正味重量が200gでした。発泡倍率はいくつですか。

解答を見る

正解:5倍

1,000mL÷200g=5です。泡水溶液1gを1mLとして換算します。

問題4

25%還元時間は「泡がすべて消えるまでの時間」である。この説明は正しいですか。

解答を見る

正しくありません。

泡に含まれる泡水溶液の25%が液体として排液・還元するまでの時間です。

問題5

消防法施行規則第18条の低発泡と高発泡の区分として正しいものはどれですか。

  1. 低発泡20以下、高発泡80以上1,000未満
  2. 低発泡20未満、高発泡20以上
  3. 低発泡80以下、高発泡1,000以上
解答を見る

正解:A

20を超え80未満は、同条の低発泡または高発泡の区分に入りません。

学習の進め方

  1. 設備の全体像を確認する:泡消火設備の仕組み
  2. 薬剤の法定3種を確認する:泡消火薬剤の種類と性能基準
  3. 泡ヘッド・放出口・起動を確認する:泡消火設備の泡放出口と起動方式
  4. 点検器具と測定手順を確認する:泡消火設備の点検方法
  5. 公式公開問題の写真を見て、名称と用途を自分の言葉で記述する。

甲種を受験する方は、鑑別等と並行して甲種2類の製図対策も進めてください。全体の順序は甲種2類ロードマップ、乙種は乙種2類ロードマップで確認できます。

参考情報

試験制度、法令、告示、公開問題は更新されます。受験時は公式の最新情報を確認してください。

※当サイトの画像にはAI生成のものが含まれており、実際の機器・器具とは外観が異なる場合があります。図や画像だけで機器を判断せず、製品表示・取扱説明書・公式資料を確認してください。

記事、模擬試験、ミニテストは学習の補助を目的としています。試験の申請や実務上の判断では、最新の法令、試験実施機関、所轄消防機関、製品の公式資料等も確認してください。

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