乙種1類 模擬試験 解答・解説
解答・解説
第1科目:法令共通
問1
正解:(4)
消防用設備等の分類:
- 消火設備:消火器、屋内消火栓、スプリンクラー設備、水噴霧、泡、不活性ガス、ハロゲン化物、粉末など
- 警報設備:自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備など
- 避難設備:誘導灯、救助袋、緩降機など
- 消火活動上必要な施設:連結散水設備、連結送水管、排煙設備など
連結散水設備は「消火活動上必要な施設」であり、消火設備ではありません。
問2
正解:(3)
特定防火対象物は不特定多数が利用する施設や、自力避難が困難な者が利用する施設です。
- カラオケボックス → 特定((2)項ニ、不特定多数が利用)
- 小学校 → 非特定((7)項、児童は職員が誘導可能)
- 図書館 → 非特定((8)項)
- 共同住宅 → 非特定((5)項ロ、居住者が特定される)
問3
正解:(3)
検定制度のポイント:
- 検定対象機械器具等は12品目(20品目ではない)
- 型式承認(設計審査)→ 型式適合検定(個別品の検査)の2段階。両方必要
- 検定に合格した製品には合格の表示が付される
- 消火器は検定対象に含まれる
問4
正解:(4)
防炎規制の適用範囲(消防法第8条の3):
- 高層建築物(高さ31m超)
- 地下街
- 一定の特定防火対象物(劇場、ホテル、病院など)
すべての防火対象物ではなく、上記の要件に該当する場合のみ適用されます。
問5
正解:(2)
消防用設備等の届出制度:
- 着工届:甲種消防設備士が工事着手の10日前までに提出
- 設置届:関係者が工事完了後4日以内に消防長又は消防署長に提出
- 設置届の提出後、消防機関が検査を実施する
問6
正解:(3)
点検と報告の頻度:
| 区分 |
頻度 |
| 機器点検 |
6ヶ月に1回 |
| 総合点検 |
1年に1回 |
| 報告(特定) |
1年に1回 |
| 報告(非特定) |
3年に1回 |
第2科目:法令類別
問7
正解:(3)
SPヘッドの技術基準:
- 閉鎖型SPヘッド → 取付面の高さ10m以下
- 標準型SPヘッド → 放水量80L/min以上(50Lは小区画型)
- 高感度型SPヘッド → 10m以下(20mではない)
取付面が10mを超える場合は、開放型ヘッドを用いる放水型スプリンクラー設備を使用します。
問8
正解:(3)
各消火栓の防護範囲(水平距離):
| 消火栓の種類 |
防護範囲 |
| 1号・易操作性1号 |
25m |
| 2号 |
15m |
| 広範囲型2号 |
25m |
2号消火栓は防護範囲が15mと狭いですが、広範囲型2号は1号と同じ25mをカバーします。
問9
正解:(1)
屋内消火栓の水源水量:
| 種類 |
同時使用 |
放水量 |
水量 |
| 1号 |
2個 |
130L/min |
5.2m³ |
| 2号 |
2個 |
60L/min |
2.4m³ |
いずれも同時使用個数は最大2個(4個ではない)、20分間分の水量を確保します。
問10
正解:(2)
水噴霧消火設備の主な設置対象(施行令第13条):
- 駐車場:床面積200㎡以上の屋内駐車場
- 道路:指定可燃物を貯蔵する部分 600㎡以上
水噴霧は油火災に有効なため、車両や可燃性液体を扱う場所が主な設置対象です。事務所・ホテル・飲食店は屋内消火栓やSPの設置対象であり、水噴霧の対象ではありません。
第3科目:機械の基礎
問11
正解:(2)
フックの法則より:
- 応力 σ = F / A = 10,000N / 100mm² = 100 N/mm² = 100 MPa
- ひずみ ε = ΔL / L = 1mm / 2,000mm = 0.0005
- ヤング率 E = σ / ε = 100 / 0.0005 = 200,000 MPa = 200 GPa
鋼のヤング率は約200GPaであり、実際の値と一致します。
問12
正解:(1)
パスカルの原理:
- 密閉容器内の静止流体に加えた圧力は、流体のすべての部分に等しく伝わる
- 容器の形状に関係なく同じ圧力が伝わる
- 液体にも気体にも適用される
油圧ジャッキや油圧ブレーキなど、小さな力で大きな力を得る装置に応用されています。
問13
正解:(4)
イオン化傾向:亜鉛 > 鉄 > 銅
- 銅と鉄を接触 → 鉄の方が先に腐食する(イオン化傾向が大きいため)
- 亜鉛めっき → 亜鉛が犠牲的に腐食して鉄を保護(犠牲防食)
- ステンレス鋼 → クロム12%以上で表面に不動態被膜を形成
問14
正解:(3)
連続の式(A₁v₁ = A₂v₂)より:
- A₁ = π×(25)² = 625π mm²
- A₂ = π×(12.5)² = 156.25π mm²
- A₁/A₂ = 625/156.25 = 4
- v₂ = v₁ × (A₁/A₂) = 2 × 4 = 8 m/s
管径が半分(断面積が1/4)になると、流速は4倍になります。
問15
正解:(3)
配管の摩擦損失に影響する要因:
- 配管の長さ → 長いほど摩擦損失は大きくなる
- 口径 → 大きいほど摩擦損失は小さくなる((1)は逆)
- 流速 → 速いほど摩擦損失は大きくなる((2)は逆)
- 材質 → 管内面の粗さ(C値)が影響する。ライニング鋼管はC値が大きく損失が小さい
第4科目:構造・機能・整備
問16
正解:(2)
消火栓のポンプ起動方式:
- 1号消火栓:消火栓箱の起動ボタンを押して起動(押しボタン方式)
- 2号消火栓・広範囲型2号:開閉弁を開くと配管内の圧力が低下し、圧力スイッチにより自動起動
- 易操作性1号:起動ボタン方式(1号と同様)
2号消火栓は1人操作を前提としているため、弁を開くだけで自動的にポンプが起動する仕組みです。
問17
正解:(3)
湿式と乾式の比較:
| 項目 |
湿式 |
乾式 |
| 配管内 |
加圧水 |
圧縮空気 |
| 散水開始 |
即時 |
遅延あり |
| 適用場所 |
一般的な場所 |
寒冷地等 |
乾式はヘッド開放後、まず圧縮空気が排出され、その後乾式弁が開放して水が流入するため、散水に遅延が生じます。
問18
正解:(2)
標示温度の選定基準:
- 周囲温度39℃以下 → 標示温度72℃(未満79℃)
- 周囲温度39℃超64℃以下 → 標示温度96℃~121℃
標示温度は周囲温度より十分に高い値を選びます(同じ値では非火災時に誤作動)。標示温度が高いほど作動温度が高いため、作動は遅くなります。
問19
正解:(2)
一斉開放弁の特徴:
- 開放型スプリンクラー設備に使用される
- 火災感知器の信号により開放(手動操作も可能)
- 開放されると、接続されたすべてのヘッドから一斉に散水
- 舞台・倉庫など、火災の拡大が速い場所に適する
湿式は流水検知装置(アラーム弁)を使用し、一斉開放弁は使用しません。
問20
正解:(3)
放水型スプリンクラー設備の特徴:
- 天井高さ10mを超える大空間(アトリウム、展示場など)に使用
- 開放型ヘッドを使用(閉鎖型では天井が高すぎて熱感知できない)
- 火災感知器と連動して作動
- 通常のスプリンクラー設備では対応できない高天井空間向け
問21
正解:(2)
消防設備用配管の種類:
- SGP(配管用炭素鋼鋼管):一般的な消防配管。低~中圧向け
- STPG(圧力配管用炭素鋼鋼管):SGPより肉厚で高圧に耐える。ポンプ吐出側等に使用
銅管は小口径の連結管等に使われますが主配管には不適。塩ビ管は火災時に溶融するため消防配管には使用しません。
問22
正解:(4)
配管の接合方法:
- ねじ込み接合:小口径(65A以下)に使用。施工が容易
- 溶接接合:大口径に使用。強度が高い
- フランジ接合:ボルト締めで取り外し容易。バルブ接続部等に使用
- ハウジング型接合:工具でクランプする方式。小口径から大口径まで幅広く使用でき、施工が速い
問23
正解:(3)
フート弁(foot valve)の特徴:
- ポンプ吸込管の下端(水源側の先端)に設置
- 逆止弁の一種で、ポンプ停止時に管内の水が落水するのを防ぐ
- これにより、次回起動時にすぐに給水できる状態を維持
- ストレーナー(ろ過網)が付いており、異物の吸込みも防止
問24
正解:(4)
ウォーターハンマーの特徴:
- 弁の急閉止やポンプの急停止で配管内の圧力が急上昇する現象
- 流速が速いほど衝撃が大きい(遅い方が発生しにくい)
防止対策:
- 弁をゆっくり閉止する
- 逃し配管(リリーフ弁)を設置する
- フライホイールをポンプに付けて急停止を防止する
問25
正解:(1)
2つの加圧送水方式の比較:
| 方式 |
高架水槽 |
圧力タンク |
| 設置場所 |
建物屋上 |
ポンプ室等 |
| 加圧方法 |
重力(自然落差) |
圧縮空気 |
| 停電時 |
使用可 |
タンク内の分のみ |
| 適する規模 |
中規模 |
小規模 |
問26
正解:(2)
補助散水栓の特徴:
- スプリンクラー設備に附置される(屋内消火栓設備ではない)
- SPヘッドの未警戒部分を補完するために設置
- 放水量は60L/min以上(130Lは1号消火栓の基準)
- 1人で操作可能(2号消火栓と同等の仕様)
- ホースの長さ:20m以内
問27
正解:(1)
屋内消火栓の放水性能基準:
| 種類 |
放水圧力 |
放水量 |
| 1号・易操作性1号 |
0.17MPa以上 |
130L/min以上 |
| 2号 |
0.17MPa以上 |
60L/min以上 |
| 広範囲型2号 |
0.17MPa以上 |
80L/min以上 |
問28
正解:(2)
動力消防ポンプ設備の特徴:
- 可搬式のポンプを含む(固定式のみではない)
- 屋外消火栓設備や屋内消火栓設備の代替として設置可能
- 規格放水量は0.4m³/min以上(0.1m³ではない)
- 動力源はエンジン(内燃機関)も使用可能(電動機のみではない)
問29
正解:(3)
逃し配管(リリーフ弁)の目的:
- ポンプが締切運転(全弁閉止状態での運転)になった際に、配管内の圧力上昇を防止
- 余分な水を水源に戻すことで、ポンプや配管の損傷を防ぐ
- ウォーターハンマーの防止にも役立つ
問30
正解:(4)
配管の防食対策:
- 亜鉛めっき鋼管(白管):亜鉛による犠牲防食
- ライニング鋼管:管内面に樹脂コーティング(塩ビライニング等)
- 絶縁フランジ:異種金属の接触を絶縁してガルバニック腐食を防止
- 埋設配管は土壌中の水分や微生物により腐食が進むため、防食テープや塗装等の対策が必要
実技:鑑別
問31
解答:
1号は平ホース使用で放水量が大きい。2号は保形ホース使用で1人操作可能。
問32
解答:
- ア:呼水槽(ポンプに呼水を供給する水槽。容量100L以上)
- イ:呼水管(呼水槽からポンプに水を供給する配管)
- ウ:減水警報装置(呼水槽の水位低下を検知して警報を発する装置)
問33
解答:
- ア:フレーム型(最も一般的。フレーム・デフレクター・感熱体が露出)
- イ:フラッシュ型(天井面とほぼ同一面に取付。デフレクターが天井面より下に突出しない)
- ウ:コンシールド型(カバープレートで覆われ外観が目立たない。火災時にカバーが脱落して散水)
問34
解答:
- ア:パイプレンチ
- 用途:配管のねじ込み接合時に管やバルブを回す(締め付け・取り外し)
- イ:パイプバイス
問35
解答:
目的:SPヘッド1個分の放水に相当する流水を作り、流水検知装置(アラーム弁)の作動と圧力スイッチの正常動作を確認する。
操作手順:
- 末端試験弁を開放する(SPヘッド1個相当のオリフィスから放水)
- 流水検知装置(アラーム弁)が作動することを確認
- 圧力スイッチが作動し、受信機に信号が送信されることを確認
- 圧力計で放水圧力を測定・記録
- 試験後、末端試験弁を閉止し、配管内圧力が復旧することを確認
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